営業15年間の軌跡

営業にまつわる知りたかったいろいろをまとめています。

営業パーソンとして才能がなかったら。国家資格取得のすすめ。

せっかくこのブログを読んでいただいていたのにすみません。多分、営業パーソンになってデキない人認定されて苦しんでるけど営業パーソンとして実績を出したいからこのブログを読んでいただいたんですよね。

でもね、実際、営業マンにならないための努力も、人付き合い苦手系の人には人生をうまく、楽しく生きるうえで大事なことだと思うんですよ。だから、この記事では、人付き合い苦手系な人がそもそも営業マンにならないために、あるいはなってしまった後にどうするべきかを書いていきます。

先に結論を述べてしまうと、社労士や簿記1級・税理士などの国家資格や、民間資格の場合なら長い歴史と信頼性を持つ資格を取って、管理部門に異動しよう!となります。

 

 

 

ちょっと長いけど、前提条件。そもそも営業パーソンって何してる人?

単純に言うと、モノやサービスを売っている人です、以上。だと意味がないので、もう少し詳しく述べると、営業パーソンは「お客様への商品やサービスの販売を通じて売り上げと利益を会社にもたらす役割を持った人」のことです。

売り上げからその売り上げを作るためにかかった費用を引いたものを利益といいます。例えば、超単純化して考えると、車1台を仕入れてきて、その値段が100万円だったら仕入れは100万円です。200万円でその車を売ったとしたら、売値の200万円から100万円をひいて、利益100万円です。本当はもっと複雑だけど、超単純化して考えます。

こう書くと残りカスのような利益ですが、会社にとって一番大事なのはこの数字(売上総利益)です。利益が大事なのは、お給料や株主への配当を利益から支払うからです。売り上げがあっても利益が出ないと、一時的には大丈夫だけど、将来的には必ず倒産します。

次に大事なのが売り上げです。売り上げはそのビジネスの大きさを意味しています。常に利益を仕入れの30%だと仮定すると、売り上げが右肩上がりに上がっていけば、利益も増えてお給料は増えるし、逆に下がっていればお給料も下がっていきます。

売り上げと利益を上げるために最前線で戦っている人、それが営業パーソンです。悪い言い方をすれば兵隊。でも、小さな会社の社長の第一の役割も売り上げを出すことなので、賛否両論あるだろうけど、はっきり言えば営業パーソンは会社で一番大事。そもそもこの人たちがいないと売れないから。

 

んじゃ、どういう人が売れるの?

はっきり言えば、人付き合いが先天的にうまくて、かつお客様の絶対に外しちゃいけないポイントを抑えられる人です。最強レベルの営業マンになると、ただフラーっとお客様のところにいって(実はあってる人が超キーマンとか次世代のキーマン、会うタイミングも案件が大まかに決まってきて、客先内で「こんなん欲しいよね」みたいな会話がある時など完璧なタイミング)、モノとか全然わかってないけどわーってしゃべって(このタイミングでもうお客さんをトークでめっちゃつかんでて)、やらなきゃいけない部分を必達して、なにか知らないけど売り上げがすごくたつ、みたいな人になります。知らないうちに予算が達成されちゃう。そんな人です。いわゆるレアポケモン。著者の会社の場合、20~40人くらいに1人くらいいるタイプ。

普通のポケモンな営業パーソンももちろん多いです。こういう人たちは、人付き合いの力は普通か下だけど、お客さんがよく使うものに詳しくなって、組織図を作ってどの部隊のどの人がどういう仕事をしていて、何人くらいの人間がその部隊にはいて、あの人とこの人が仲がいい悪い、などを把握しています。お客さんのところにも継続的に部署偏りなく通っていて、製品PRや行かないと取れない情報の収集(案件情報、開発情報、人事情報の収集)にも熱心です。計画的に予算を達成するタイプ。普通のポケモンか進化前の弱小ポケモン。今デキないといわれている人でも、そもそも人付き合いがそんなに苦手だと思わない人だったり、苦手だとは思うけど頑張るしかない環境下の人(借金めっちゃあるとか)は

  • 自分の取扱商材のカタログやマニュアルを読み込んで理解して暗記。
  • お客さんの作っているものをすべて把握(何が売れそうか考える)
  • 組織図・各課の人数を把握(買ってくれる見込み人数を具体的に把握する)
  • 各課の主たる仕事や作っている製品、製品の年間売り上げ台数の把握。
  • それらの製品への競合製品の採用有無を把握(何が売れるかを競合の型名レベルで理解→自社製品の提案につなげる)。
  • なぜその競合の製品を採用しているのかの理由のヒアリング
  • 上記調査から読み取れた買ってくれそうな製品を買ってくれそうな全員にPR
  • 会いやすい人だけに会わず、会ってくれにくい競合贔屓の人がいたら、むしろその人に会い続けてチャンスを作る。その人が競合を贔屓する理由を確認し、マネして、凌駕する。
  • だめでも継続的に全員PRを継続して、製造品目の見直しや仲良くなれるチャンスなどのタイミングをまつ
  • 雑談なども積極的に織り交ぜ、自分とあってくれる時間を息抜きの一環にしてもらい、会ってもらいやすくする
  • 既存顧客のみに頼った営業をするのではなく、積極的に新規開拓をする

といったことを最低でも半年から1年程度続けていくと、たいていはできる営業マンになれます。また、多少人付き合いが苦手でも、何年も継続していくと、自社内の人間からの評価は微妙であり続けたとしても、たいていの場合には実はかなり上位層になっています。というのも、たいていの人は頑張っている風にだけ見せて、がんばっていないからです。まだ営業になって1~2年目くらいまでの人なら、とりあえず腰を据えて頑張ることをお勧めします。期限は2年間程度です。ただし、この2年は修行の期間だと思って、定時後や土日もカタログやマニュアルの勉強に時間を使いましょう。また、各顧客の組織図や課員や製造品目の把握などは必ずメモを作り、都度都度で更新しましょう(顧客カルテを作る、などともいいます)。頭の中だけだと忘れるからです。

なお、余談ですが、まれにレアポケモンでも上記のようなことをまじめにこなすタイプもいます。つまり、ミューツーみたいな超レアポケモンタイプ。こういう人には何をしてもたいてい普通のポケモンはかないません。すなおに普通のポケモンとして頑張りましょう。

 

人付き合いが苦手で、努力してもどうしよもなかったら?→資格とって異動を目指してください

ここから先は上記の2年を経過した方か、それ以上の努力をされた方に向けてです。

本当に悲しいですよね。自分もそうだったので、本当にお気持ちが痛いほどわかります。土日も休みもなく、一生懸命頑張られた方も多いと思います。結果がすべてなんてのは自分が一番わかってる。だから弱音もはかず、できないのは自分のせいだと思って頑張ってきた。でもできなかった。その気持ちは経験した人間でないとわからない、筆舌に尽くしがたい辛く悲しい思いだと思います。

社風も関係してくることですので一概には言えないのですが、ぜひ一般的に認知されている難関国家資格(社労士、税理士など)や民間資格(簿記1級)を取得され、異動願いをお出しください。タイミングなどにもよるのですが、下名の身近で資格のおかげで何人か異動できた同僚を見てきました。20代や30代前半などの年齢がお若い場合でしたら、さらに異動されやすいと思います。下名もそろそろ40歳なのですが、ある程度年齢を重ねられた方でも(下名の先輩です)、異動されたケースを見ております。

もし厳しい場合でしたら、ぜひトラックの免許などもお考え下さい。フォークリフト、牽引、玉掛などの免許を合わせて取得し、年収600万円程度を稼いでいる友人がおります。年齢的に未経験での転職も難しく、社内の異動も社内政治的に難しいなどの場合には、年収的に満足のいく転職ではないかもしれませんが、これらの部分もお考え下さい。

 

中学生、大学受験生や就活生の方に向けて

営業パーソンは利益の最前線に立つ存在です。営業を覚えておくと、転職するにしても起業をするにしても役に立つ最強のスキルであることは疑いようがありません。しかし、営業パーソンには先天性が求められ、努力である程度まではうまくなるのですが、才能に依存する分野が多い仕事です。

人付き合いが好きだったり、人と自然と仲良くなれて友達も多い、というタイプの人であれば目指す価値は十分にあります。というよりも、そういう方こそなるべき職種です。あまり人付き合いがうまくないなと学生のころから感じている人が、リハビリ目的で目指すものでは決してありません。

人付き合いが苦手な方は、中学生や高校生(大学受験生)であればそもそも理系の大学に進まれることをお勧めします。理系の大学であれば、そこで学んだことを用いながら社会で働くので、人付き合いが苦手でも生きていきやすいです。文系の場合、最低でも超難関の簿記1級くらいまで取らないと学んだ内容をもとに仕事をすることは少ないです。また、よくいじめられるタイプの方であれば、都立西や日比谷などの進学校や超有名大(東大、京大)に合格され、かつ理系の道に進んでください。また就職先も理系職で且つ大手を選んでください。人間関係で悩むことが少なくなり、生きていきやすくなります。

大学在学中の方は、簿記1級や行政書士、社労士などの資格を取られて、そもそも管理部門採用か公務員採用を目指されてください。すでに就活中の場合には残念ながら間に合わない可能性が高いので、簿記2級くらいまでを急いで取ってアピールしておき、採用と配属の運ゲーにかけてください。運がいいと管理部門になんの資格がなくても移動できる場合があります。なお、就職先は東証一部上場の企業を目指してください。就職難になると、よくメディアで「就職のミスマッチが発生している」などという記事を見ますが、はっきり言って、日本の中小企業は相当慎重に選んでもブラック企業に入ることになるパターンが多いです。就活するなら大企業メインで検討しながら、中小企業も保険として受けていく(それでも面接や履歴書作成などでは全力)という姿勢が必要になってきます。

 

まとめ

営業パーソンとしての能力がないことがわかったら、国家資格や民間難関資格を取得して、管理部門に異動願いを出しましょう。